アフリカとの関係から見る中国がバブル崩壊の危機






こんにちは、水野です。日本経済新聞の電子版(2014/8/29 14:00)記事からです。


アフリカ南部ジンバブエのムガベ大統領は28日、経済破綻を回避するために中国政府に求めていた無条件の支援を得ることなく、訪問先の中国を離れることになった。中国がアフリカの盟友にさえ、やみくもな資金援助を約束しようとしない姿勢の表れだ。

 90歳のムガベ大統領は、白人による少数政権を倒す毛沢東主義者の革命闘争に参加していた時代から、中国政府にとってアフリカで最も信頼できる盟友の1人だ。わずか数週間前、オバマ米大統領はワシントンでのアフリカ諸国との首脳会議へのムガベ氏の参加を拒否したが、北京で同氏は中国の習近平国家主席から最大限の歓待を受けた。

欧米ではここ数年中国がひもなし援助を通じてアフリカなどの発展途上国と関係を築き、経済的な見返りを得ているという認識が広がっている。だが、中国政府がどちらかというと実務的にムガベ氏に接したことは、同国の積極的な資金援助にも限界があることを示している。

■中国の不安の表れ

 ジンバブエでの報道によると、アフリカ各国の首脳の中でも在任期間の長いムガベ氏は、経済制裁で欧米から融資を受けられないため、40億ドルの初期支援を含む100億ドルの資金援助を求めていたとされる。

 だが、手にしたのは炭鉱や発電所、ダムの建設費用20億ドルだった。しかも、ジンバブエの将来的な鉱業からの税収を担保にするという条件つきだ。

 ほかには、通信・インフラプロジェクトの企業化調査や、コメの寄付800万ドル、学校や診療所の建設費用2400万ドルなど、形ばかりの支援にとどまった。

 企業化調査では、ジンバブエは中国の国営銀行から融資を受ける条件として国営企業の収入を留保することを約束しなくてはならなかった。これは中国のジンバブエ経済に対する不安の大きさを示している。

 大規模な経済制裁や民族対立、食料生産の大半を占めていた白人所有の農地接収で、ジンバブエ経済はムガベ政権下で急激に悪化。10年に及ぶハイパーインフレで壊滅的な打撃を受けたが、2009~13年は力強く回復した。

 銀行筋やエコノミストは将来の鉱業からの収入という不確実な収入を「証券化」するのはリスクもコストも高い戦略だと警告している。

 中国は経済不安にあえぐほかの友好国にも同じように慎重な姿勢をとっている。例えば、ベネズエラとエクアドルへの融資では両国の石油輸出で保証することを条件としている。西アフリカのガーナは今年初め、3年にわたる交渉にもかかわらず、中国からの融資を受けられていないと明らかにした。

 上海国際問題研究所の西アジア・アフリカ研究室の張春氏は、ジンバブエでは過去に融資が使途不明となったことがあったため、中国政府は融資が本来の目的に使われるかを特に懸念していると指摘している。

By Lucy Hornby and Tony Hawkins

(2014年8月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO76325900Z20C14A8000000/

ジンバブエはムカベ大統領の独裁国家であり、事実上の独裁国家の中国とは馬が合う関係であろう。アフリカでは多くのジンバブエのような独裁国家が存在するので中国にとってはとても交渉しやすい国々であろうと思う。しかし、ガーナを初めとして中国からの融資が受けられない問題も浮上している。中国バブルがはじける様子がこのことから見れるかもしれない。このチャンスに日本がアフリカにどのようなODAの使い方をするのかはとても関心がある。